[毎経エコノミスト]信頼に足る「年金改革」の条件(2026.01.28.)
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2025年の年金改革が惜しまれる理由は、この部分において失敗したためである。すなわち、保険料率を9%から13%に引き上げ、所得代替率を40%から43%に引き上げて収支の不均衡を多少なりとも縮小したものの、依然として基金の枯渇を防ぐには不十分だからである。
ある意味において、2025年の年金改革は「到底信じ難い約束」を「幾分か信じ難さの薄れた約束」に変えたにすぎない。したがって、国民年金に対する国民の信頼、とりわけ若年層および将来世代の信頼を回復するには不十分であった。
それゆえ、追加的な年金改革がぜひとも必要である。その改革にはいくつかの原則が重要となる。
まず、政府が長期的に持続可能な改革案を提示しなければならない。 改革案のとおりに実施すれば国民年金の収支均衡がある程度整うという信頼感を与えられなければならない。実のところ、そのような制度は、加入者が平均的に拠出した分だけ年金を受け取ること以外に方法はない。経済学の格言のとおり、ただの昼食はないからである。
世代間の公平性も重要である。 年金改革は結局のところ、加入者に約束された給付を減らすか、負担を増やさなければならない作業である。そうした改革が幅広い支持を得るには、改革に伴う苦痛が世代間で公平に分担されなければならない。
世代間の負担の差が大きければ、改革は実行され難く、ただでさえ深刻な世代間の対立を深化させかねない。
恣意的な基準ではなく、納得しうる基準を立てなければならない。例えば、可能であればすべての世代に同一の収益比を適用する方式も考慮に値する。



