OECD平均値をひっくり返して見る
[ソウル新聞・開かれた世界・2014年3月20日]
ユン・ソンミョン 韓国保健社会研究院 年金研究センター長
ユン・ソンミョン 韓国保健社会研究院 年金研究センター長
いつからか経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均値が、我々の社会を評価する尺度となった。時期尚早であるという理由で96年のOECD加入に対する批判が多かった点からすれば、隔世の感を覚える。評価尺度として頻繁に言及されるOECD指標が高い高齢者貧困率と自殺率であるため、関連指標の重みは小さくない。OECD平均値よりも圧倒的に高い現実を改善するための福祉政策の方向性の尺度として活用されているからでもある。
我々が達成した経済的な成果は、OECD加盟国の中でも前例がない。英国が200年、米国が150年以上かかった経済的業績(1人当たり購買力基準)を、我々は40年で達成した。
経済成長が速かったため、派生する社会問題も異例である。端的な例が国民年金だ。年金の歴史が70年以上である大多数のOECD加盟国と異なり、全国民に拡大された我々の国民年金の歴史は15年に過ぎない。伝統的な私的な高齢者扶養体系が崩壊した状況で、年金の歴史が短いため、高齢者貧困率が高いのは当然だ。いかに解決するかが問題である。
我が国の高齢者の相対的貧困率(49.3%)がOECD平均(12.8%)の3倍を超えるため、高齢者の貧困問題を平均値でアプローチする傾向が強い。しかし、相対的貧困率がOECD平均の3倍を超えるということは、我が国の高齢者集団の所得不平等がそれだけ、すなわちOECD加盟国に比べて3倍以上大きいことを意味する。我が国の1人世帯を含む全体の相対的貧困率(14.0%)と比較しても、圧倒的に高い数値だ。65歳以上の高齢者の所得上位20%の所得認定額が月210万ウォン(2013年基準)である一方、所得下位50%は月24万ウォン(所得下位26%は0ウォン)である。基礎老齢年金が導入されたにもかかわらず、高齢者集団のジニ係数が2007年の0.39から2011年には0.42へと0.03ポイント増加した背景である(ジニ係数が大きくなるほど所得不平等は深化する)。
このように高齢者の所得不平等が深刻な状況で、大多数の高齢者に同程度の給付を支給する場合、OECD加盟国の中で最高である高い高齢者貧困率と自殺率を下げることは難しいだろう。同一額の支給による貧困緩和効果が大きくないからだ。所得が低い脆弱な高齢者の自殺率がより高いという仮説の下で、政府政策による貧困緩和効果が大きくないのであれば、脆弱な高齢者の高い自殺率は減少しないはずだ。高齢者を対象に多額の資金を投じても、可視的な効果が得られないと判断される理由である。
世界的に深化する所得不平等を懸念したIMFの最近の報告書によれば、我が国の可処分所得のジニ係数は日本より低いが、資産を含めるとむしろ高くなる。
特に、租税と所得移転政策による再分配効果(0.025ポイント)が北欧の7分の1、南欧に比べても4分の1水準に過ぎない。福祉支出が急増しているにもかかわらず、脆弱階層の福祉体感度が低い理由だ。社会保障予算の相当額が非脆弱階層に偏って現れている現象である。OECD加盟国の中で社会保障支出が最も速く増加しているにもかかわらず、母娘3人の自殺事件(松坡三母娘事件)が発生する背景である。
韓国刑事政策研究院の報告書によれば、ジニ係数が0.0172ポイント高くなると一般犯罪が6300件増加するという。我々の租税および社会保障政策の再分配効果が南欧のギリシャ程度になれば、2万7000件の犯罪が減るということだ。自殺を自分に対する犯罪と解釈するならば、自殺率が最も高い高齢の脆弱な高齢者への支出を拡大した際、自殺率は大幅に下げられるのではないか。
平均的なアプローチでは、高い高齢者貧困率と自殺率を画期的に下げることは難しい。所得不平等が深刻な脆弱集団に優先して社会保障支出が行われてこそ、政策効果が可視化されるだろう。
目に見える政策効果があってこそ、社会統合も達成できる。効率性と公平性を同時に達成できる我々固有の方式の社会保障支出と福祉制度の構築を検討すべき時だ。適切に検討すれば、論争となっている国民基礎生活保障制度、基礎年金、公務員年金などに対する解決策が自然と導き出されるはずだ。
出典:ソウル新聞(原文を見る)
