(朝鮮日報報道、2023年9月2日)「15%+68歳+1%ポイント引き上げ」でこそ2093年にも基金維持。「より多く払ってより遅く受け取る年金改革案」(掲載:2026.10.09.)

国民年金改革案を提示する政府の諮問機関である財政計算委員会が1日、「保険料をより多く払い、同じ金額を受け取るが、より遅く受け取る」方向の年金改革の青写真を示した。
現在月報酬の9%である保険料を2025年から毎年0.6%ポイントずつ引き上げて5~15年間で12~18%に高め、年金の受給開始年齢も66~68歳に遅らせ、基金の運用収益率は0.5%ポイント、1%ポイント高める案を組み合わせた。
現在40%である年金の所得代替率(生涯平均所得に対する年金受給額の比率)を引き上げる改善案は示されなかった。
今改革しなければ、国民年金基金は2055年に枯渇する。その後の世代は最高34.9%の保険料を払わなければならない。今回の改革シナリオは、枯渇時点を最大で2093年以降まで遅らせることができる。
キム・ヨンハ財政計算委員長はこの日、ソウルのCOEXで開かれた「第5次国民年金財政推計公聴会」に先立ち、「今年20歳の人が90歳になる 2093年まで基金が枯渇しないようにすることが核心的な目標だ」と述べた。
そのためには、1998年以降9%に据え置かれている保険料率を毎年段階的に引き上げ、年金の受給開始年齢も65歳から68歳まで遅らせる必要があるということだ。2020年基準で経済協力開発機構(OECD)諸国の公的年金の平均保険料率は18.3%、所得代替率は42.2%である。
保健福祉部は財政計算委の報告書を参考に、10月末までに年金改革案を国会に提出する予定だ。しかし、今回の委員会が2~3の有力案ではなく18のシナリオを提示するにとどまったうえ、政府が10月末に1~2の改革案を国会に提出しても、総選挙を7か月後に控えた与野党が票につながらない年金改革法案を処理する可能性は大きくないとの指摘が出ている。
前の文在寅政権は年金改革にまったく手を付けなかった。そのせいで基金の枯渇時期が2057年から2055年へと2年早まった。年金を取り巻く環境も悪化した。合計特殊出生率は世界最低の0.7人台に落ち、高齢化のスピードも速まった。この日、財政計算委は「基金が枯渇しないようにすることが目標だ」とした。そのために保険料率と年金の受給開始年齢、基金収益率など3つの変数を組み合わせて18のシナリオを作成した。
まず、保険料率を15%に引き上げ、受給開始年齢を68歳に遅らせ、基金収益率を1%ポイント引き上げる案がある。現在9%である保険料率を2025年から毎年0.6%ポイントずつ10年間引き上げ、受給開始年齢も2033年以降5年ごとに1歳ずつ遅らせて68歳に調整するものである。
基金収益率も年5.5%にする。この場合、月所得300万ウォンの勤労者の現在の保険料は毎月27万ウォン(半分は会社負担)だが、保険料率が15%になる2034年からは月45万ウォンを払わなければならない。



グラフィック=ヤン・ジンギョン
保険料率18%に、受給開始年齢68歳と基金収益率(0.5%ポイントまたは1%ポイント)の引き上げを一つ以上組み合わせたシナリオも示された。保険料率を2025年から毎年0.6%ポイントずつ15年間引き上げ、年金の受給も2033年以降5年ごとに1歳ずつ遅らせるものである。この場合、月所得300万ウォンの勤労者の保険料は毎月27万ウォンから、2039年(保険料率18%)には54万ウォンになる。
保険料率を現在の9%から12%に引き上げるだけでは、2093年まで基金を維持するのは難しいと計算された。12%に引き上げた場合は、受給開始年齢を68歳に遅らせ基金収益率を1%ポイント引き上げても、2080年には基金が枯渇する。
財政計算委は高齢者貧困率の緩和のため、低所得加入者への支援、軍服務・出産クレジットの拡大、低所得高齢者への基礎年金の集中なども提案した。
現在の「出産クレジット」は第2子の出産から国民年金の加入期間を追加で認めるものだが、これを第1子から12か月ずつ認め、「軍服務クレジット」も現在の6か月から服務期間全体の認定へと拡大する案を検討すべきだということだ。
保健福祉部が今回の第5次財政計算委の提案をそのまま受け入れるのは難しいとの見方が多い。保健福祉部の関係者は「国民の理解と説得が最も重要だが、『より多く払い、より遅く受け取るが年金額はそのまま』という案をどうお考えになるかわからない」と述べた。
財政計算委は5年ごとに開かれる。

グラフィック=ヤン・ジンギョン
https://www.chosun.com/national/welfare-medical/2023/09/02/NOLZWJXJUJGG5LQ4P26226LVXE/
