公務員年金合意案、条件付き通過を
[ソウル経済新聞・時論・2015年5月20日]
ユン・ソンミョン 韓国保健社会研究院 研究委員・高麗大学経済学科兼任教授
ユン・ソンミョン 韓国保健社会研究院 研究委員・高麗大学経済学科兼任教授
公務員年金合意案の処理が頓挫した余波で、青瓦台政務首席秘書官が辞任した。参与政府時代に国民年金改正案が否決された後に辞任した福祉部長官に続き、二度目である。今回の合意案は大妥協機構の議論に基づいて導き出されたという点で重みがあったが、我々の社会の評価は冷酷であった。根本的な処方がない弱い改革案であることも問題だが、重症患者である公務員年金に手を入れるよう言われたのに、公務員年金には適切に手を入れず、国民年金を組み込むことで関心を別の方向へそらそうとしたという判断によるものと思われる。
「2007年の国民年金通過」の経験を活用
合意案は財政安定の達成が可能であるほどの給付削減もなく、これに加えて20年という長い移行期間を設けたため、改革の強度が著しく低下した。財政不安定の主因である長期在職者と年金受給者の既得権にほとんど手を付けなかったことも問題だ。後輩公務員より少ない保険料を払いながら年金をはるかに多く受け取る先輩公務員に適切に手を入れていないため、負担がそのまま後輩公務員と国民に転嫁されるからである。公務員社会の世代間葛藤という別の時限爆弾を大きくすることになったのだ。
過去3回の改革がセルフ改革であったという論争があり、国会が乗り出した今回の年金改革議論には成果もあった。年金議論を公論化したことで、これまで閉鎖的に運営されていた公務員年金関連の論点がより透明に知られるきっかけとなった。しかし、妥協案を導き出した実務機構が公務員年金と私学年金の利害関係者のみで構成されていたという点で、むしろ議論構造が以前の改革に比べて後退した側面があった点を看過してはならない。以前の改革では、少数ではあったが国民の視点から公務員年金改革の必要性を強調した中立的な専門家たちがいた。改革議論からこうした専門家たちが排除されたため、国民の視点とはかけ離れた改革が出ることになったのである。いずれにせよ、大妥協機構を通じて導き出された合意案を自画自賛している場合ではないと思う。苦労して導き出された合意案であるため、どうにかしてこれに基づき通過させなければならないだろうが、国民の視点に合わせる追加的な努力が不可避に見えるからだ。
与野党合意案は通過させない方が良いというのが一貫した考えだが、この場合、公務員年金問題は一歩も前に進むことが難しく、そういう側面から代替案を提示したい。
合意内容のうち国民年金との連動部分はなかったことにし、通過させつつ付帯条項を設けることを提案する。2007年に国民年金と基礎老齢年金を通過させた時の経験を活用しようということだ。
「後日補完」条項を設け、改革を進展させるべき
問題の多い合意案を通過はさせるが、問題となる部分を修正する社会的機構を作り、適切な措置を講じるという条件を付けるのである。大きく批判されている20年の移行期間や、長期在職者と受給者の財政安定への寄与度を高めるために合意案を修正するという条項を付けるのだ。
今回の合意案が批判されているのは、国民の声は反映されず、利害関係者の主張が大部分受け入れられたからである。このような様相が続く限り、中立的な改革議論が不可能であることが今回も立証された。公務員年金改革を利害当事者と協議しなければならないという団体協約書(2007年団体協約書第39条)のためだ。この機会に、年金改革問題が団体協約の対象であるかどうかを綿密に検討すべきだろう。
人に例えれば、公務員年金は救急室に運ばれた重症患者だ。骨を削る苦痛の中でようやく手術し、息を吹き返した国民年金に干渉できる状況ではない。国民の大多数は公務員年金が回復することを願っているだけであり、国民年金を巻き込むことは望んでいないようだ。このような国民の心情を汲み取る賢明な決定があることを期待したい。
