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年金研究会

[ユン・ソンミョンのパースペクティブ]基礎年金月40万ウォンの公約、将来世代の背骨が曲がる

2022.04.03

[中央日報・ユン・ソンミョンのパースペクティブ・2022年4月4日]

ユン・ソンミョン 韓国保健社会研究院 研究委員、元韓国年金学会長、リセット・コリア年金分科長

ポピュリズムに囚われた年金

大統領候補の第1次TV討論で、年金改革の合意があった。国民の党のアン・チョルス候補の提案に大統領候補たちが同意したためだ。大きな意味を付与すべき合意が導き出されたにもかかわらず、依然として後味が悪い。年金改革に対する認識の差があるからだ。

文在寅政権は年金改革という名目で、ただでさえ持続不可能な国民年金と基礎年金がさらに深刻な病に陥る案を国会に提出した。改悪が改革案に化けたのである。肝心の改革案は改悪だと貶められ、声ばかり大きく責任感のない利益集団の非難材料に成り下がった。

月40万ウォン支給時は2030年に49兆ウォン、2050年に160兆ウォンが必要。持続不可能な代表的な人気取り公約…財政悪化が加速し、先進国のように基礎年金は脆弱な高齢者中心に選別支援すべき。難病に陥った国民・公務員・軍人・私学年金も手術が切実

大統領候補たちの年金改革合意の導出後、正義党、国民の力、共に民主党が年金公約を発表した。正義党のシム・サンジョン候補は苦慮した跡が歴然としていた。進歩陣営が主張していた国民年金の給付率引き上げによる公的年金の強化は不可能だとしたからだ。代わりに年金財政の安定のために保険料引き上げの必要性に言及した。一方で、税金で運営される基礎年金は40万ウォンへと月10万ウォン引き上げる公約を提示した。その後、国民の力の尹錫悦候補と共に民主党の李在明候補も基礎年金10万ウォンの引き上げ公約を発表した。巨大与野党の双方が、山積する年金問題の解決は回避し、票を得る算段ばかりしていたことがわかる。

すでに時限的な制度に成り下がった公務員年金・軍人年金・私学年金がこの状況になったのも、選挙のたびに繰り広げられたポピュリズムのためだった。1960年の平均寿命52歳の時代にも60歳にならなければ年金を受け取れなかった公務員年金は、制度施行から2年後の1962年に、20年だけ加入すれば退職直後に年金を受け取れるように変更された。高校卒業者が公務員になった場合、40代前半から年金を受け取れるようになった。これは始まりに過ぎなかった。1990年代初めまで年金支給額を2倍近く引き上げた。

国民年金の未積立債務が1500兆ウォンを突破

保険料の納付者が多く受給者が少ないときは隠せるが、受給者が増えればすぐに問題が噴出するのが年金というものの性質だ。ポピュリズム政策に一貫していた公務員年金の財政不安定が1990年代半ば以降から本格化したため、2000年代初めに財政安定措置のふりをしながら、世界的に見ても稀な国による支給保証という措置を導入した。軍人年金にも導入した支給保証は、発生する年金赤字のすべてを国の税金で充当するというものだ。持続不可能な制度を国家に押し付けたのである。超低出生率の直撃を受け制度の存続が不可能になった私学年金には、30代から年金を受け取る受給者がいる。このような状況でも、虎視眈々と国による支給保証条項の導入を狙っている。

このように無計画に拡大した年金制度が、国家の没落を招きかねない事態にまで至った。加入者・受給者を含めて約200万人、国民の4%に適用される公務員年金と軍人年金の国家負債は、2020年に1045兆ウォンである。これさえも2019年の国家負債算定時に仮定を変更するという小細工を動員し、100兆ウォンほど縮小させた数値だ。2020年一年間に増加した公務員年金と軍人年金の国家負債が100兆ウォンを超える。

国家が国民の使用者ではないという理由で発表さえしない国民年金の未積立債務は、少なく見積もっても1500兆ウォンを超える。すでに支給を約束した金額が2500兆ウォンを超えるため、積立金950兆ウォンを考慮しても1500兆ウォン以上が不足している状態だということだ。国民年金の財政評価期間である70年後、すなわち2092年までの累積赤字は、なんと2京3000兆ウォン(名目価格基準)に及び、現在価値に換算しても7750兆ウォンに達する。口が塞がらないほどだ。200年後の2222年まで年金債務がないカナダと対照的である。このように惨憺たる状況であるにもかかわらず、また別の災厄の門が開こうとしている。基礎年金のせいだ。

日本は保険料を払ってこそ基礎年金を受け取る

基礎年金が初めて登場したのは1997年の国民年金制度改善企画団においてだった。国民年金の導入後10年も経たずに制度の持続可能性が著しく低下し、制度改編を模索したためだ。企画団が提案した改編案は、70%であった国民年金の給付率を40%(30%ポイント削減)に下げ、基礎年金と所得比例年金に二元化することだった。ただし、保険料を納めた加入者にのみ基礎年金を支給する案であった。

2003年の国民年金財政推計の結果、財政安定措置が急務であったにもかかわらず、野党は財政安定ではなく基礎年金の導入が急務であると主張した。その後、国民年金財政安定措置の緊急性が薄れた。総選挙を控え、野党であるハンナラ党に基礎年金TFが構成された。当時の朴槿恵代表は、税金を徴収して支給する基礎年金の政治・経済的な波及効果を正しく理解していただろうか。そうではないと考える。権力に近づこうとするポリフェッサーたちが、高齢者に良く選挙で票も得られると言うので、基礎年金の導入を検討してみろと言ったのだろう。問題は、企画団で議論されていた拠出方式ではなく、税金を徴収して支給できるよう基礎年金の性格を変質させて朴槿恵代表に報告した点だ。一方、我々が年金を学んできた日本の基礎年金は、保険料を払ってこそ受け取れるように運用している。

財政安定措置が急務であるという政府とは異なり、当時の与党は基礎年金の導入に友好的であり、野党は積極的であった。膠着状態にあった年金議論が、2007年2月26日に全経連会館国際会議場で開催された韓国社会保障学会の討論会で突破口を開いた。「岐路に立つ韓国の年金」を主題に筆者が発表した後、与党と野党の国会議員が討論者として登壇した。劣勢に立たされていたハンナラ党のパク・ジェワン議員(当時の朴槿恵代表秘書室長)が、党として年金改編の議論を本格的に開始すると述べたためだ。

OECD、基礎年金対象者の縮小を勧告

その後、駆け引きの議論を経て、2007年4月2日に国会で年金に関する二つの法案の採決があった。国民年金の給付率を下げて保険料を引き上げる国民年金改編案と、65歳以上の高齢者に税金を徴収して支給する基礎老齢年金制定案である。ところが、コメディのようなことが起きた。国民年金財政安定法案を通過させるために渋々合意した基礎老齢年金制定案は通過し、国民年金改編案は否決された。「年金改革という苦い滋養強壮剤(国民年金改編案)を通過させるために、甘いキャンディー(基礎老齢年金制定案)をテーブルに載せたら、滋養強壮剤は蹴飛ばしてキャンディーだけを食べた」。国民年金改編案の否決に責任を取り辞任した当時のユ・シミン福祉部長官が残した言葉だ。

このように導入された基礎老齢年金が基礎年金へと名称を変え、選挙のたびに10万ウォンずつ引き上げられている。国民の力の公約である月40万ウォンが実行に移されれば、夫婦基準では現行通り20%減額されても月64万ウォンが支給される。保険料を払って受け取る国民年金の平均額である55万ウォンよりも多い金額だ。基礎年金には毒素条項まである。国民年金に10年以上加入していれば、基礎年金を最大50%まで削減しているからだ。いずれにせよ、脆弱階層は国民年金に誠実に加入する誘因がない。選挙のたびに票をより得ようと小細工を弄し、継ぎ接ぎの制度となった。

選挙のたびに10万ウォンずつ引き上げる基礎年金は、費用が多くかかる一方で高齢者貧困率を下げる効果が小さい。2010年以降、基礎年金の対象者を減らし、絶対的貧困に属する脆弱な高齢者に年金をより多く支給せよというOECD事務局の勧告案とは正反対の道を歩んでいる。現在、基礎年金受給者の3分の1は、OECDの相対的貧困(中位所得50%未満、月97万ウォン)の概念で見ても貧困な高齢者ではない。貧困ではない高齢者が、基礎的な衣食住さえ解決することが困難な高齢者(中位所得30%以下、月58万3443ウォン)と同じ額の基礎年金を受け取るという、呆れたことが起きている。

1990年代生まれが年金改革を要求すべき

急速に高齢人口が増加する状況で、無条件に65歳以上の高齢者の70%に税財源で基礎年金を支給しているため、公約通り月40万ウォンを支給すれば2030年に49兆ウォン、2050年に160兆ウォンが必要となる。これで終わりではない。2060年には233兆ウォン、2090年には479兆ウォンへと増える。これさえも、今後70年間にわたり現在価値で月40万ウォンを支給するという仮定に基づいて算出された数値だ。8年後の2030年の基礎年金支出額である49兆ウォンは、毎年軽空母33隻、中・大型空母7隻を建造できる金額である。大統領選挙のたびに10万ウォンずつ引き上げる連鎖を断ち切らなければ、これよりも遥かに多くなる。

国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)の報告書は、人気があっても持続不可能な政策をポピュリズムと規定している。難病から不治の病へと移行しつつある公務員年金・軍人年金・私学年金と、すでに難病に差し掛かった国民年金の急務である改革は放置しながら、若年層と将来世代の背骨を曲げる基礎年金の公約は、高齢者の票をより得ようと競争的に提示した。

このような現実の最大の被害者となる1990年代生まれが、年金問題に関心を持つべきである。自分たちの人生に直接つながる問題だからだ。主要なOECD諸国は、90年代生まれに重い負担を課さないよう、すでに年金の自動安定装置を導入した。かつて税金を徴収して普遍的に支給していた基礎年金は、脆弱な高齢者中心の選別的制度へと改めた。90年代生まれが立ち上がり、迅速な年金改革を要求すべき理由である。

出典:中央日報(原文を見る)

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