(中央日報、2019年報道)公務員年金は「国の借金」で国民年金は「借金」ではないという政府(2026. 10. 04)

[キム・ドニョンの数字で読む経済]
昨年、国家財務諸表上の負債が急増した背景には、公務員・軍人年金引当債務の増加が大きく影響した。
ところが、政府が国民に支給するという点で性格は公務員年金と大きく変わらないにもかかわらず、負債項目からは抜け落ちている資産がある。
文在寅大統領も「支給保障を明確にせよ」と言及した国民年金がまさにそれである。会計専門家らは、国民年金が負債に計上されないため、実際よりも国家負債が少なく見える「錯視」が生じると指摘する。
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国民年金の負債を反映すれば韓国は純資産マイナス
企画財政部が去る2日に発表した2018会計年度国家財務諸表上の負債は1682兆7000億ウォンであった。
しかし、資産にのみ計上されている国民年金621兆8000億ウォン(2017年基準)を公務員年金のように年金引当債務として認識すると、負債規模は2304兆5000億ウォンに膨らむ。
そうなると、全資産から負債を差し引いて残る純資産は、従来の441兆ウォンから-180兆8000億ウォンへと急落する。民間企業でいえば「債務超過」の状態であり、追加の資本注入を受けなければ存続が難しい状態を意味する。
もちろん国家は企業と異なり、債務超過(純資産マイナス)に陥っても、国債発行による資金調達に支障がなければ、国家が「廃業」することはない。
ただし、国家の純資産がマイナスであるということは、現在と同水準の公共サービスを国民に提供するには税金をさらに徴収せざるを得ないことを意味する。また、国債発行を増やせば国家財政が悪化しかねないリスクも抱えているといえる。
政府「国民年金は社会保障基金…補填義務がないため負債ではない」
政府が国民年金を資産としてのみ計上し、「国の借金」に分類される年金引当債務の計算から除外していることには、会計上の理由もある。これは、政府が国民の老後所得保障のために運営する社会保障政策的性格の「非交換取引」だからである。国民年金は、加入者が納めた分だけ将来受け取るという完全な「比例関係」ではない。国家の権限によって低所得者ほど「少なく納めて多く」受け取れるように設計し、より多くの人に恩恵が行き渡るようにする所得再分配の役割も果たしているというのである。
また、国の金庫が底をついた場合に国家がこれを補填しなければならない義務も法律に明記されていない点も挙げる。簡単に言えば、公務員年金と軍人年金は国家が雇用主であるという認識の下、今後支給すべき金額を年金引当債務として計算している。しかし国民年金には法律上このような支給義務がないため、政府負債として認めていないという意味である。これは国際通貨基金(IMF)なども認める国際基準である。しかし一方では、600兆ウォン規模を超える国民年金を負債に計上すれば国家負債の急増による否定的な世論を政府が負担に感じるためだとの指摘もある。
「国民年金のせいで会計帳簿が歪曲…『支払うべき金』なら負債に計上すべき」
問題は、国民年金も結局は将来政府が支払わなければならない金であるため、このような会計処理が「隠れ借金」論争を招きかねない点である。会計専門家らは、国民年金を負債から除外して資産としてのみ計上すると、会計帳簿の歪曲が大きくなると主張する。政府が「本心から」国民年金を必ず国民に支払わなければならない金だと考えるのであれば、これを負債に計上しない理由はないというのである。
ハンギル会計法人のキム・サンノ会計士は「国家財務諸表の現状と改善課題」報告書で、国民年金も公務員・軍人年金のように年金引当債務として認識するか、郵便局預金のように資産と負債をすべて国家財務諸表から除外する方式などを提案した。そうしてこそ、2057年には国民年金基金の枯渇が予想される日程に合わせて政府が財政計画を立てられるというのである。
キム会計士は報告書で「国民年金は規模が大きいだけに、国家資産の規模を大きく歪めている」とし、「今後財源が枯渇して国の金(財政)の支出が予想されるにもかかわらず、このような状況を正反対に財務諸表に表示している状況だ」と指摘した。
国民年金負債の反映は、高齢化の速度が速まっている状況で、将来世代の負担を減らすための健全な財政運営のためにも急務だとの指摘である。キム・イベ大韓会計学会長はこれに関して「年金を受け取る高齢層には良いだろうが、子孫が苦しくなりかねないため、国家会計においても本質的な話をすべき時が来た」と強調した。
