(朝鮮日報)[社説]「改革しなければMZ世代に『年金姥捨て』にされかねない」という警告(2022.06.09.)

国民年金の財政見通し。/グラフィック=ソン・ユンヘ
新政府は、年金改革を労働・教育改革とともに危機克服のための3大先決課題として提示した。
政府は、年金改革を論議する社会的大妥協機構である「公的年金改革委員会」を設ける計画である。
国民年金改革が急がれるのは、現在の制度が少なく払って多く受け取っていく構造であるうえに、少子化・高齢化という大きな暗礁に乗り上げたためである。
現行制度は、2007年に最後に改めた枠組みを15年間維持している。ところが出生数は、2007年の49万7000人から昨年は26万人へと急減した。
一方、65歳以上の人口は2007年の476万人から昨年末には857万人に増えた。
今後保険料を納める人は半分に減り、年金を受け取る人はほぼ2倍に増えた。制度に手を入れなければ持続できなくなったのである。
国民年金を現在の水準のまま維持すれば、2042年に赤字に転じ、2057年ごろには基金が底をつくという予測がすでに出ている。
これさえも、合計特殊出生率を1.32~1.38人程度と楽観的に仮定した場合の数値である。そのため歴代政権は、年金の受給時期を遅らせたり受給額を減らしたりするなど、基金枯渇の時点をできるだけ遅らせようとする制度改革を行った。
いずれも人気のない措置だったが、実施せざるを得なかったからである。
しかし文在寅前大統領だけは、政権を担った5年間を通じて年金改革に背を向けた。
国民年金制度発展委と福祉部が改革案を報告すると、これを蹴飛ばし、福祉部の公務員たちを弾圧することまでした。
毎年数兆ウォンを国庫から支援している公務員・軍人年金と私学年金にも手を付けなかった。それだけ若い世代の負担を重くしたのである。
韓国保健社会研究院のユン・ソンミョン研究委員は、6日付の本紙インタビューで
「現世代で年金をきちんと改革しなければ、意思決定に参加しなかったMZ世代が成長して、高齢世代への年金支給を打ち切ってしまう『年金姥捨て』をする可能性もある」と述べた。
実際、ギリシャが2008年の財政破綻で年金額を大幅に削減した事例がある。
世界最悪の少子化・高齢化国家である韓国で、そのようなことが絶対に起きないと誰が断言できるのか。
年金改革の議論を始め、今年の定期国会で改革案を処理しなければならない。
朝鮮日報
