年金改革、資料から公開しよう
[国民日報・時論・2022年2月15日]
ユン・ソンミョン 韓国保健社会研究院 研究委員
去る3日の大統領選候補TV討論で、年金改革に合意しようというアン・チョルス国民の党候補の提案があった。突然の提案だったためか、出席した李在明共に民主党候補、尹錫悦国民の力候補、シム・サンジョン正義党候補は皆、改革に合意した。大統領選候補たちの年金改革合意は、我々の政治史に大きな意味として残ることになるだろう。第1次討論の最大の成果と見る視点も多い。しかし、どうも腑に落ちない。過去にも数次の年金制度改編、特に公務員年金などの改編において、専門家さえ理解できないあらゆる小細工のせいで改革が適切に行われなかったからだ。つまり、改悪が改革へと姿を変えたからである。
公務員年金は1960年に導入した時よりも年金給付率を2倍近くまで上げたため、財政不安定な状態が不可避となった。制度を修正すると言いながら、今後発生する年金赤字は国家が責任を持つとした。世界的に事例を探すのが困難な国による支給保証条項が導入されたのである。平均寿命が52歳だった時代に60歳から受け取るよう設計された公務員年金を、制度導入から2年で20年加入すれば退職直後に受け取れるように変更し、年金給付率を2倍も高めた。そして、やむを得ず現れた問題は国家に押し付けたのである。
平均寿命52歳に導入された制度は、そのままにしておいても平均寿命80歳の時代では持続しにくい。年金を受け取る期間が30年延びるからだ。このような状況が明白に予想されるにもかかわらず、改革の名の下に、並の専門家でも分からないほどの継ぎはぎの制度にしてしまった。2009年の公務員年金改編が代表的な事例だ。すべてを列挙することはできないので、一つだけ例を挙げてみよう。2010年以前には年金適用所得が「報酬月額」であった。公務員の給与において大きな比重を占める手当を除いた本俸のみが年金給付の基準所得だったのである。当時は公務員が実際に受け取る全給与の65%水準であった。
2009年の改編で各種手当が年金適用所得に含まれたため、年金算定基準所得が35%ポイント、比率では54%増加した。年金給付率が少し削減されたとしても、年金算定所得が大幅に増えれば、当然ながら年金額はより大きくなる。苦痛を伴う改革に同調したとあれほど恩を着せたが、肝心の年金額はかえって増えたのである。公務員在職者の56%が年金額が増えることになった。誰にも知られぬよう密かに条項を作ったのだ。この内容が2015年の国会公聴会で明らかになった。筆者の問題提起に関連し、当時セヌリ党のキム・ヒョンスク議員が現場に出席していた人事革新処次長に事実関係を質した際である。休廷後に再開された公聴会で「はい」という回答が出た。
程度の差こそあれ、2015年の公務員年金改編にも同様の小細工が隠されていた。2015年の改編で新規公務員の年金便益が国民年金加入者より減少したという主張が出され、それを自称専門家という人々が受け入れた。そのため、大多数の公務員はこのような主張が事実であると信じている。適切な改編であったなら、加入者・受給者を含め200万人(全人口比4%)程度である公務員年金と軍人年金によって、2020年一年だけでなぜ国家負債が100兆ウォン以上も増加しただろうか。多くの事柄を点検すべき大統領が、どうしてこのようなことを正しく把握できようか。
これまで公開してきた公務員年金財政計算報告書も、今では当然であるかのように秘密にされている。悪魔は細部に宿る。大統領選候補間の年金改革合意が腑に落ちない理由はまさにこれだ。年金をどのように改革するかという具体的な案に、大統領選候補たちが直ちに合意することは不可能だろう。しかし、誰が大統領になっても年金に関するあらゆる資料を過不足なく公開することに合意するならば、それ以上に価値ある成果はないはずだ。早速次のTV討論で、候補者たちの合意導出を期待したい。
出典:国民日報(原文を見る)
