(東亜日報 基礎年金関連の記名コラム)[今日と明日/チョン・イムス]1年限りの基礎年金(掲載:2026.09.18.)
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(年金研究会が評価するに、
時宜にかなっており、かつ
的確に核心を突いた
コラムであると考え
年金研究会のメディア報道項目に
投稿する。)
今年1月、李在明大統領が「少しおかしいようだ」と基礎年金を問題視したとき、意外だという反応が多かった。
基礎年金の前身である基礎老齢年金が導入された2008年以降、歴代政府は一様に高齢者の歓心を買おうと支給額を上げることだけに関心を注いだ。
ところが李大統領は、「月200数十万ウォンの所得がある人も34万ウォンを受け取る」とし、「高齢者の貧困問題も深刻なのだから、下厚上薄(低所得層に手厚く、高所得層に薄く)方式にするべきではないか」と提案した。
「所得下位70%」以内であれば、余裕のある中間層の高齢者まで同じ金額を受け取る問題を指摘し、初めて基礎年金の構造改革カードを切ったのである。
7月の青瓦台業務報告でも、主務部署である保健福祉部は、「下厚上薄の原則の下で支給基準を変更する方向で改編案を作成している」と述べた。
「下厚上薄」の霧散、竜頭蛇尾に終わった改革
しかし、今月初めに発表された最終改編案は、「下厚」は形だけで「上薄」は失踪した、竜頭蛇尾に過ぎなかった。
支給基準を所得下位70%から基準中位所得に変更し、高所得の基礎年金受給者を徐々に減らすという改編構想は、丸ごと消え去った。
下厚を達成したという名分を得るため、下位30%の低所得高齢者に月3万ウォンを増額して支給することが全てである。
これらの3分の1は、基礎年金が上がったところで生計給与からその分だけ削られる貧困高齢者であり、下厚と呼ぶにも気恥ずかしいレベルである。
福祉部は当初、先月27日に改編案を説明する事前ブリーフィングを予告したが、1時間前に突然中止する騒動まで起こした。
そうして数日後、来年度の予算案発表資料に、1ページ分の最終改編案をそっと差し込んだ。
なぜ下厚上薄の改編が白紙化されたのか、再来年からはどうなるのか、政府の責任ある説明はまだない。
基礎年金はどうして1年限りの制度になったのか。
直接改革の火種を投げかけた李大統領は、最近、唐突に基礎年金の外国人受給問題を争点化した。
改編の後退を巡る論争を、的外れな方向へそらそうとする構えだ。
基礎年金改革が霧散した理由は推測可能である。
大統領の支持率が30%台まで落ち込んだ状況で、世論の反発を意識せざるを得なかったのだろう。
不動産税制の改編案で世論が悪化したなか、基礎年金を受給できなくなるか、あるいは受給額が減る高齢者はもちろん、年金受給を控えた50代、60代の不満を懸念したという解釈が出ている。
支持率が下落するあいだ、基礎年金のほかにも、覆されたり発表を目前にして延期されたりした政策が一つ二つではない。
「与えて奪う」福祉、困難でも公論化に乗り出すべき
国民年金と異なり、基礎年金は保険料の納付なしに、すべて国民が納めた税金で支払われる。
支出が増えるほど、将来世代に負担を転嫁せざるを得ない構造である。
現行の構造を維持すれば、基礎年金を受給する高齢者は現在の730万人から2050年には1330万人に急増する。
ここに投じられる国家財政はすでに23兆ウォンを超えており、2050年には66兆ウォンまで膨らむという推算も出た。
支給対象を絞り、貧困高齢者を集中支援する方式に転換しなければ、持続可能ではない制度だということだ。
今回の改編案は、持続不可能な制度の負担をさらに増やした。昨年、納める金と老後に受け取る金をともに引き上げた国民年金改革が将来世代の負担を解消できなかったなか、基礎年金の時限爆弾まで背負い込むことになれば、若者たちの憤りはさらに激しくなるだろう。
支持者の結集のために反対世論にもかかわらず黄色封筒法や刑事訴訟法改正を強行した政府が、肝心の必要な改革を前にして退くのは二重基準である。
1年限りの基礎年金改編は、裏を返せば、あと1年改革の方向性を議論する時間を稼いだということでもある。
政府は急いで公論の場を設け、階層間、世代間の利害を調整し、数十年の先を見据えた基礎年金の社会的合意を導き出さなければならない。
「与えて奪う福祉」ほど辛いことはないというが、これ以上先延ばしにする時ではない。
チョン・イムス政策社会部長
