「欧州8カ国と韓国の老後所得保障の妥当性および高齢者貧困の現況」研究内容に対する評価(2025年2月)
- #연금특위

(添付する報告書の主要な内容は、
社会福祉を専攻する者が公的年金の作動方式を理解できていないために生じている、極めて不合理な事態であると思われる。
この報告書を作成したヨ・ユジン博士は 優れた研究を重ねてきた研究者として知られているだけに、
このような誤った内容が報道を通じて 拡散しているものと思われる。
しかも、韓国保健社会研究院という国策研究機関を通じてである。
この研究内容が、国民年金改正案の
国会通過をめぐって
政治的に極めて激しい論争が交わされていた
2025年2月24日に刊行されたという点も、時期という側面において
今後論争となりうると思われる。
この研究がいかなる問題を内包しているかを、
主要な Key words を中心に述べる。)
この報告書の問題点は次のとおりである。
1. 比較対象国ごとの年金制度導入の歴史の違い、すなわち制度間の 成熟度の差を区別していない。
(制度導入の歴史が100年を超える国々と、第二次世界大戦後に成立した国の年金制度を単純に比較しているためである。これは制度の問題ではなく、制度成熟度の差に起因する問題が大きいためである。
韓国の高齢者のなかでも、とりわけ貧困率の高い80歳以上の後期高齢者のうち、国民年金受給者の大部分は
わずか5年のみ加入したうえで年金を受給している特例老齢年金受給者であるという点も注目すべきである。
2. 費用負担の側面を全く考慮していない。
(比較対象国のうち、イタリアは保険料が30%を超える。
フランスもまた負担水準が極めて高い。
フィンランドは拠出率のみで24%を超え、国家負担まで考慮すれば30%の水準に近づく。)
3. 中核をなす拠出型年金制度である国民年金の制度構造および作動方式を全く比較していない。
(比較対象国の中核である拠出型制度は、韓国と異なり100%所得比例年金として運営されており、
韓国の国民年金と異なり、自らの勤労所得と年金で認定される所得とに大きな差が生じていないという点も、極めて重要なポイントとなる。)
4. 非拠出型である基礎年金の役割を適切に比較できていない。
(準普遍的に1/nで分配する韓国の基礎年金と異なり、
またオランダにおいては
唯一の公的年金である基礎年金と異なり、
比較対象国は脆弱な高齢者を中心に基礎年金または最低所得保障制度を運営している。)
5. 比較対象国のうちオランダは、民間が運用する退職年金の比重が圧倒的に高い。
韓国の場合、
OECDなど国際比較の内容においては
退職年金が丸ごと欠落している。
国民年金と異なり、退職年金は 所得上限なく8.33%を負担する制度であるにもかかわらずである。6. 比較対象国に比して、所得水準に対する大韓民国の可処分所得が極めて高いという事実(これにより中位所得を基準とすると、比較対象国に比べて高齢者貧困率がはるかに高く算出されざるをえない)と、
高齢者集団の内部における可処分所得の超二極化現象が生じているという点も考慮していない。
比較対象国に比べて韓国の可処分所得が高い最大の理由の一つは、
国民年金など社会保険の負担水準が比較対象国の半分にも満たないためである。
結論として、
この報告書は 誤った比較と分析内容に基づいているため、
大韓民国の公的年金制度の発展方向を極度に歪曲しようとする集団に悪用されうる報告書内容である。
何よりも、
社会福祉専攻者に典型的な分析方法論上の問題点、すなわち
支出と給付支給の効果が
同時に現れる その他の社会福祉制度と、 国民年金を含む公的年金の 作動原理を同一視することで 生じる現象であると思われる。
とりわけ、
大韓民国が経験している高い高齢者貧困率は、
適切な高齢者貧困率測定指標の不在に起因する面もある。
第22代国会の年金改革特別委員会の諮問委員会で発表されたKDIイ・スンヒ博士の資料を参照されたい。
すでに年金研究会の資料室カテゴリーに掲載されている。
(以下は当該記事内容の一部である。)
「超少子化と高齢化という人口構造の激変のなかで、韓国の老後所得保障体系が存立の岐路に立たされた。
韓国保健社会研究院が刊行した『欧州8カ国と韓国の老後所得保障の妥当性および高齢者貧困の現況』報告書によれば、韓国の高齢者の貧困率は欧州の主要福祉国家と比較して最大9倍に達し、年金本来の所得維持機能も事実上麻痺した状態であることが明らかになった。」
(この報告書の内容を報じた報道記事のサイトと報告書を添付する。
当該報告書とイ・スンヒ博士の年金特委諮問委員会での発表資料をファイルで添付した。
2017年に韓国保健社会研究院で刊行されたAlkire-FosterのMulti-dimensional approachに立脚した高齢者貧困率報告書も添付した。
KDIイ・スンヒ博士が国会特委諮問委員会でこの報告書に言及したためである。同報告書によれば、多次元分析方法を適用した場合、韓国の高齢者貧困率が
20%の水準へと急激に低下する。)


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