本文へスキップ
年金研究会

トゥルヌリ社会保険支援事業をご存じか

2013.07.17

[東亜日報・2013年7月18日]

ユン・ソンミョン 韓国保健社会研究院 年金研究センター長

[東亜日報]

ユン・ソンミョン 韓国保健社会研究院 年金研究センター長

突然の失職が与える衝撃は、経験した者にしか分からない。老後の準備を適切にできず困窮した生活を送る高齢者の人生に、若者が共感することも容易ではない。状況がこうであるため、予期せぬ失職と老後貧困問題を解決するために、雇用保険や国民年金のような社会保険制度が導入された。

しかし、我が国の社会保険は適用対象に問題がある。失職の可能性が高く、老後の準備を適切に行うことが困難な脆弱階層が、社会保険制度から大量に漏れている。零細事業所で働く低賃金労働者の社会保険死角地帯を解消するため、雇用保険と国民年金の保険料の一部を支援する「トゥルヌリ社会保険支援事業」が施行されている。5月末現在、「トゥルヌリ社会保険」の受益者が72万事業所122万人に達し、社会安全網の強化に寄与していると評価される。

7月1日で制度を導入して1年となった。1年間の事業実績に基づき、総合的な点検が必要な時点である。事業前から提起されていた問題は、死重損失(デッドウェイトロス)の可能性である。社会保険の死角地帯に置かれた脆弱階層を引き出す効果よりも、保険料を納付している加入者の保険料減免制度となる可能性が高いということだ。死角地帯の縮小効果が限定的であるため、税金で運営するトゥルヌリ事業の政策有効性が低下し得るという指摘である。

問題となる部分に行政力を投入し、投入費用に対する効果を最大化させる方向で制度運営を補完すべきであろう。制度補完の観点から、今年4月から所得区間に関わらず一律に保険料の50%を支援する方式に変更した。対象労働者も月所得基準を130万ウォン未満に拡大した。

トゥルヌリ事業が追求する政策志向性を振り返りながら、制度補完と政策効果最大化の努力を並行させる時点である。トゥルヌリ制度が社会的リスクに効果的に対処するという側面を広く知らせ、誰もが広く社会保険を享受できる世の中を早めるべきであろう。

出典:東亜日報(原文を見る)